それだけ現段階の完成度はヨソのチームに比べて高いはずだ。
対綾羽戦を見ていないので内容に関してはナンともいえない。
しかも、おいらは他の野洲ブロガーの皆さんのようにサッカーに詳しくない。
贔屓のJリーグのチームもなければ、ワールドカップ予選も熱くなって観るわけでもない。
もともとはどちらかというと野球派だ。
サッカーの技術的なことはわからない。
でもね、おいらにとってだけじゃなく、
1、春の新人戦で優勝
2、公式戦経験が豊富
3、昨年の高校サッカー選手権では全国ベスト16、その前は全国優勝
のチームが高校総体の県予選3回戦で負ける、というのは意外だと思う。
なんか理由があるのではないかと、そう考えるのが近代人だと思う。
そこで思い出したのが、ウチの裏のプールが見える高校のこと。
プールが近いので、当然グランドも近い。
土日の朝は野球部の練習試合の音で起きることもシバシバ。
でも、滋賀の高校総体の前は、その高校のグランドには誰もいないし、土日も静かだった・・・・。
そっか、中間考査の時期なのね。
ということは野洲高校も総体前はテスト期間だったということになる。
岐阜と滋賀と県は違っても、時期はだいたい一緒のはず。
それで調べてみました。
【各高校の中間考査の日程】
虎姫高校 5月14日~17日(2回戦の相手)
膳所高校 5月15日~18日(滋賀の進学校)
野洲高校 5月18日~23日
野洲高校はヨソの高校に比べても、中間考査の時期が遅い。
つまり野洲高の中間考査の日程はかなり総体と接近している。
中間考査が終わって3日後に総体緒戦の対虎姫戦、4日後に対綾羽戦と戦ったことになる。
虎姫高校の場合はテスト終了9日後が野洲戦だったことになる。
丸1週間以上あり、土日も挟んでいる。
公立高校は通常、試験1週間前から部活動禁止になる。
つまり野洲高サッカー部としては5月11日~5月23日の12日間、練習ができなかった。
個々の自主練習は可能だとしても、チーム全体の練習はできない。
野洲高サッカー部の特徴である、ウォームアップすら常にボールを使った実践的な練習はできない。
綾羽高校の中間考査がいつかわわからないが、
1、私立高校であり、運動部の成績は重要な経営資源であること。
2、Ⅱ類型(スポーツ)が設置されている。
3、2、から生徒個人にとっても進学・進路の理由から総体の結果は非常に重要。
以上のことから、綾羽高校は高校総体にはかなり配慮していると思われる。(あくまでも推測)
ラグビーの名門高校から同じ大学に入った友人(体育学科出身)は、高校時代はテストの期間であろうとも、午前中勉強、午後実習(つまりは部活動)、放課後部活、の生活だったと話していた。
部活動の成績が受験者数、入学者数にダイレクトに反映される私立高校では、チーム勝利至上主義にならざるをえない。
それが世間の注目を集めるメジャースポーツの野球やサッカーとなればなおさらだ。
総体などの大会には、充分配慮した学校行事の日程を組むことだろう。
公立高校はそういった意識は薄い。
受験者数や入学者数の多寡が来年度の学校運営に、ダイレクトに反映することはない。
テスト終了後、3日で学校でもっとも所属数が多く、大学進学実績も優秀な部が総体緒戦を迎えるというのは、非常に酷である。
しかし、部活動は公立高校にとっては「課外活動」の一環としての位置付けなのだ。
部活動の日程をもとに学校行事の日程を定めることは本末転倒の誹りを受けかねない。
難しいところである。私立高校のように割り切れない。
高校は公立高校であるため、指導者も学校も、チーム勝利至上主義にならなくてよい。
それがセクシーフットボールと呼ばれる、潜在的にはリスキーで、顕在的にはセクシーなサッカーを支える重要な要素となっているのではないだろうか。
つまり、我々を魅了して止まないセクシーフットボールは、公立高校の部活動であることに担保されている。
その逆に公立高校であるが故の脆さもあるのでないだろうか。
おいら、野洲高サッカースタイルは無論好き。
素人のおいらが観ていても充分楽しい。
同時に野洲高サッカー部の選手たちが好き。
忘れていた青春を想いださせてくれる。
彼らを応援し感情移入することで、もう一度青春をやりなおしているような気がしている。
彼らはうそ臭い「帝国陸軍式運動部文化」に染まっておらず、高校生らしい。
イマドキっぽい。
ヘアースタイルだってお洒落だ。
いっけんダラダラしている。
でもサッカーを一生懸命やっているし、ケッコウ礼儀正しかったりもする。
「陸軍式」の真面目な高校生は「ウソやろ。裏では全然ちゃうんやろ。ほんまやったら素直すぎるわ。もっと自分ださな。若いんやから」と思ってしまうし駅やコンビニにタムロしている高校生たちには「しょーもないことで人生浪費せんと、なんか真面目にやれや」と思ってしまう。
どちらも自分が高校生だった頃とはかけ離れた存在でシンパシーがわかない。
その点、野洲高のサッカー部の選手たちはイマドキっぽい部分もあるし、ダラダラしたところもある。
当然サッカーには熱心に打ち込んでいる。
そんな彼らには感情移入ができる。
陸軍式運動部の高校生や、ナマクラすぎる高校生に対しては決して思わない、「ええね高校生って。ええね青春って」と思ってしまう。
天邪鬼な、おいらとして驚くほど素直に。
綾羽戦での野洲の試合内容は悪かったようだ。
全然セクシーではなかったようだ。
それでも、おいらは野洲贔屓を、やめられない。
贔屓の引き倒しで野洲が負けてしまった理由を一生懸命考えていたりする。(ホントは他の理由があるかもしれないケド)
それは野洲高のプレースタイルだけでなく、野洲高の選手たちが好きだからだと思う。
一見軽そうに見えるけど、頑張っている彼らが。
山本監督がおっしゃっていた言葉―。