京都工芸繊維大学(国立)
京都造形芸術大学(私立)
京都ノートルダム女子大学(私立)
があり、どの大学も工芸、芸術、デザインに関係する学部学科専攻が設置されている。
「芸術系」の学生さんが90年代から住んでいることが多いようだ。
このことは、北山を特徴づけているように思える。
北山エリア全体に「美意識」があるように感じられる。
北山通の周辺にはには田んぼが残っている。
洛北の里の名残。
田畑が残っていること、街路樹が整備されていること、府立植物園があることにより、北山エリアは緑が多い。
緑が多いエリアにオシャレなお店(雑誌風に言うと高感度なショップ)が点在ー。
ということになる。
90年代初頭、何故かはわからないが、田んぼばかりの北山に何件かのブティックが立地した。
観光誌は「京都の原宿」などと銘打った。
「京都の原宿」。。。
なんてもっさいネーミングなんやろ。
京都の人達にとっても激しく違和感・異物感があるはず。
東京の街に例えられて喜ぶようなメンタリティを彼らは持ち合わせていない。
京都人たちは東京への憧れてはないないし、ピンとこないといういうのもある。
「ラベル」を貼ってしまうと、現状認識はズレてしまうこともある。
原宿には行ったことはないが、北山通は原宿よりターゲットが高いように思う。
電車で来るより車で敢えてくる、という構造の街だ。
雑貨や服屋さんも単価が高く、中高生を見かけることは、少ない。
中高生はむしろ新京極とかだろう。
原宿は大資本が入っているのに対して、北山はそうではない。
90年代にはビームスとかが立地してたが、「京都の原宿」というラベリングにつられた結果だったのかもしれない。
今の北山は、このエリアの雰囲気を気に入り京都のヨソからお店を移転してきたり、周辺で育った人が北山で自分のお店をもったりとけっこう「ゆるい」。
その「ゆるさ」と緑の多さが春風駘蕩した雰囲気をこのエリアにもたらしていてる。
オシャレな感じもあってよいけど、オシャレだけど肩が凝らない。
先に「北山のターゲットは原宿より年齢が高い」と書いたが、「ターゲット」という物が北山に明確にあるのかすら怪しい。
東京と違って、この街に仕掛け人などいないだろう。
大資本が宣伝と市場調査によって集客するタイプのお店はない。
あるのは「はやい」人たちがお店を出して、それに共鳴するお客さんがやってくる、という型式。
ビジネスの色合いがより薄く、趣味、テイストを共有しているといった感じ。
だから北山はリラックスできる。
京都で北山住みたい、とかゆうと「いかにもやなー」と言われてしまいそうですが、素直にゆーてやっぱりいい。
静かで、オシャレな店があって、落ち着いて暮らせそう。
いい意味での郊外感(私鉄の沿線のような)もあります。
京都の中心部へも近い。
オシャレな店は中心市街にのみ立地することが多いが、京都の場合、いわば「街の外れ」にこんなエリアがある。
ちなみに僕は一時北山通から少し北にいった岩倉に3年間住んでいた。
北山通は比較的なじみがある。
ただ家賃8千円の住んでいたプーの僕には北山は高級すぎた。
進々堂のパン買うぐらいだった。
北山はやはり、住むのも、訪れるのも、いい街ですよ。