[野洲高サッカー部観戦記]高校総体県予選決勝戦対草津東@湖南市民G①
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0-1 LOSE!!
~悔しい敗戦~
◆試合前
新型インフルエンザの影響によりタイトな日程の今大会。自分自身もいろいろと忙しくて観戦がままならなかった。ほんとうは全試合観るつもりでしたが、観戦できたのは5試合中3試合。選手のみなさん、おつかれさまでした。対戦相手のクサヒガの選手達が見せてくれたパフォーマンスも素晴らしかったと思います。やはり「クサヒガ×ヤス」の試合は面白い!!いままでの対戦相手とは明らかにレベルが違う相手。「(野洲に)勝ちたいんや!」という気迫がみなぎっていました。それに相対する野洲高も「王者」として素晴らしい戦いを見せてくれました。
◆会場到着
ワケあって代車で湖南市民Gに向かう。代車にはETCがついていないため、高速を利用せず下道で向かう。おもったより時間がかかってしまう。15分ほど送れて到着。ひさしぶりの湖南市民G。まず、それぞれのチームの横断幕を眺める
野洲 :「We Will Rock You」(世の中をアッと言わせてやるぜ)
草津東:「Win The Victory」(勝利を勝ち獲れ)
チームカラーが出ていていい。
で途中経過をみてみると、、、
0-1
(ノ゚⊿゚)ノ
負けてるっ!!
なんでもクサヒガの1点は上坂選手の得点だそうな。
やはり上坂選手ですか!
でも、野洲がこのまま0封で終わるなんてありえない。
と、適当な位置に座って試合を観戦。
◆前半戦
前半は草津東がやや押し気味。
野洲は得意のグランダーのショートパスが繋がらない。
グランドコンディションが悪い。。。デコボコ。
人工芝の練習場+プレースタイルのせいだろうか?
グランドコンディションが悪いときの野洲は苦戦する。
先制点を決められた焦りもあってか
選手達のプレーもやや浮き足だっている。
ボールが足元で落ち着かない。
草津東の選手のプレッシングも効いているのだろう。
草津東の選手は運動量が多い。
野洲を凌駕している。
相手の攻撃にヒヤリとしつつも
野洲も惜しい攻撃が何度かあった。
バー直撃とか。
でも得点は入らない。
35分ハーフのトーナメント戦
1点を先制されて守りを固められれば
なかなか得点はできない。
うーん、ジリジリする。
三連戦の三戦目の今日の試合。
疲労が蓄積しているのだろうか?
でもそれは草津東も同じのハズ。。。
となると「体力」の差か?
「体育科」のある草津東。
選手達は体力がありそう。。。
上坂選手なんて中学時代に駅伝で全国三位ですよ!!
しかも滋賀県予選で区間賞だそうな。。。
やっぱすげぇなぁクサヒガは!
おっさん目線でいえば、
野洲の選手達も草津東の選手達も「滋賀の宝」ですよ。
そういえば準決勝の草津東の相手は膳所高だったそうな。
サッカーも上手くて、お勉強も!!
滋賀の宝やなぁ~
なんて変なことを考えつつも、、、。
新型インフルエンザで休校・部活オフの間に
しっかりトレーニングしてはったんかなぁ。。。
なんてことも考える。。
大丈夫だよね。ウン。
素人の僕でも「マズイかも。。。」と思い始める。。
今日に限っていえば草津東のほうが気迫・技術・運動量と上回っているように思える。
しかし野洲は後半、立て直してくれるはず。
希代のモチベーターと称される山本監督
天才軍師と称される岩谷コーチ
がなんとかしてくれる。
選手達ひとりひとりも
今年は「竹のようにしなやかでツヨイ」。
後半に期待!!
◆後半戦
徐々に野洲がペースを掴み始める。
ショートパスの連動がよくなる。
サイドチェンジも何度か成功する。
だんだん「得点の匂い」がしてくる。
野洲応援席も野洲の素晴らしいプレーに熱気が増してくる。
後半10分頃
左サイドをドリブルとパスでエグる。
ゴール前の9番@梅村崇選手梅村崇にボールが入る。
小さなマイナスパス
そこには来ました!!
最近、σ(`ε´) オレ注目の6番@竹本竜也選手!!
カッコイイ!!
シュートッ!!(カッコイイ!!)
惜しくもバーの上!!
完全に相手を崩したのにぃ!!
しかし野洲はオセオセムード!
さらにCKから混戦になり
10番@卯田堅悟選手が倒れながら頭で押し込む!!
同点だ!!
沸騰する野洲応援席!!
しかしハンドの判定
くぅぅぅぅ~
いつもは淡々としている10番@卯田堅悟選手が感情を顕わにしてアピール!
となりの少年団の指導者らしきおっちゃんも
「あれはハンドちゃうやろ!」
すかさず全く関係ないお兄さんが反応
「肩でしたよ!!ハンドちゃいますっ!!」
そして僕
「そのとーり!!」(心の中)
しかし判定は覆らない。
その後も野洲のサイド攻撃が何度もクサヒガゴールを脅かす。
得点には繋がらないが、これほどサイド攻撃が功を奏してたのは
今年のチームになって初めてではないだろうか。
野洲は3番@村松隆晴選手、11番@久岡昂平選手と攻撃の切り札を連続投入。
8番@松田康佑選手、4番@中野雄一郎選手も攻撃参加する。
ゴール前で10番@卯田堅悟選手が倒される!!
笛が鳴る!!
ペナルティエリア内か外か微妙な位置。
僕にはPエリア内に見えた。
Pエリア内ならペナルティキック。
1対1
6番@竹本竜也選手が相撲のソンキョのようなポーズになって
両手で「ココ」っとPエリア内を指し示す。
ツボりました。
しかし判定はPエリア外からのFK
これを蹴るのは高いFK決定率を誇る9番@梅村崇選手
両チームとも「コ・コ・集・中!」の場面。
ビシっ!!
と蹴るが外れる!!
風を計算しすぎたのか!?
その後も野洲が攻めに攻める。
CKが何本も連続して蹴るが決めきれない!!
草津東DF陣が踏ん張りまくる。
CKからGKの1m前でジャストミートしたヘディングシュートも
ビッグセーブで阻止されてしまう。
野洲応援席からも「さすが守護神」と感嘆の声。
いいキーパーだ!
そして逆にカウンターを食らってヒヤリとする場面も。。
まさにクサヒガ伝統の「堅守速攻」
カンバンに偽りなし。
この後半ロスタイムは4分。
このヘンになると僕はジリジリマックス。
いっぽうで草津東の驚異的な粘りに感動してくる。
僕が野洲のサッカーを追い始めて2年半
野洲とクサヒガの直接対決は何度かあったが
一度も野洲は負けていない。
野洲が台頭してくるまでは
滋賀の高校でサッカーといえば
クサヒガ
選手権で準優勝して滋賀の高校サッカーの実力を
全国に示したのも
クサヒガ。
そのクサヒガがここ数年、野洲に苦杯を強いられている。
父兄さんの応援も熱心。
OBの期待も野洲よりも大きいものがあるように思える。
いつもクサヒガとはいい試合になるけど
僕の中では予定調和的に野洲が勝つことになっていた。
しかし現実は、その予定調和を崩そうとしている。。。
ついに終了の長い笛が鳴った。。。
2年前の高校総体以来、
野洲は県内のタイトルを失うことになった
(そのときは三回戦で難敵・綾羽高校に惜敗)
歓喜を爆発させる草津東の選手・指導者・応援席
うなだれる野洲の選手、応援席。。。
◆敗戦か、、、。
クサヒガにとっては「野洲を倒して全国へ!!」という何よりの勝利となりました。野洲にとっては悔しい口惜しい敗戦に。。。 しかし僕は思うのですよ。両チームの横断幕のとおり
草津東は
「Win The Victory」(勝利を勝ち獲る)
そして野洲は
「We Will Rock You」(世の中をアッと言わせてやるぜ)
でした。何度も「そうくるか!!」と思わせる野洲にしかできないようなプレーがありました。10番@卯田堅悟選手のノールックバックパスに3番@村松隆晴選手が反応したり。おそらく3番@村松隆晴選手の位置からはほとんど10番@卯田堅悟選手の足元が見えていなかったと思います。高校総体予選決勝となれば、それなりにどの県でもレベルが高い試合になろうかと思います。しかし今日の試合は
野洲と草津東にしかできない!!
という試合だったと思います。両チームとも個性を出し合っての激闘でした。本当に素晴らしい熱気を帯びた試合でした。退屈とは対極にあるフットボールでした。有料試合だっておしくなんかない。
負けて悔しいことは事実なのですが、ヘンに満足しています。カッコつけてるわけでもなく草津東には総体で頑張ってほしい。全国の他の都道府県の代表は
「あ、野洲じゃなくて草津東なんだ!?」
と思うでしょう。そして草津東が全国の舞台で活躍してくれることで、滋賀の高校サッカーへの注目度が上がればウレシイなと思ってます。本気で。そう思えるほどナイスゲーム。
負けたこと自体よりも悔しいのが
奈良県で開催される高校総体全国大会での野洲
天皇杯出場決定戦での野洲
を観ることができないことが悔しいです。特に総体は今年は近場なので見に行ける!!と期待していただけに残念です。
今思い出されるのは「キャプつば」の中学選手権地区予選決勝戦の南葛中(大空翼・岬太郎を擁する)対大友中(新田瞬・浦辺反次を擁する)で、大友中キャプテン浦辺くんが言ったヒトコト
「全国大会に出るまえに県内に大友中がいるぅ」(的な。たぶん)
ですわ。。。
◆不思議な魅力
昨年のチームは勝ってくれることを期待しつづけた。負けると、僕は非常にしょんぼりしてしまいました。今年のチームは負けても、なんか訴える力があるんです。なんなんでしょうね。今年のチームの得体の知れない魅力は。
昨年なら、選手達の個性を羅列することで、野洲の魅力を伝えることができた。
今年のチームの魅力は?
と聞かれると
ウーン。
・・・。
とにかくいいフットボールですよ。
いちど観てください。
絶対、満足しますから!!
そして逆に僕に教えください。
今年のチームのたまらない魅力を!!
ってなっちゃいます。
僕は素人やな~。
※画像は後日アップします。本日はこれにて。
さぁ いこうぜどこまでも 走りだせ~ 走りだせ~♪
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ブログを読ませてもらって「感動した。」です。
観戦に行けてなかったのに、読んでいるうちに、その場に居てる様な臨場感を感じました。
さざなみさまが試合の中で感じておられた気持ちが、まるでわたしも感じている様な、そんな思いで読ませてもらいました。
「予定調和的に野洲が勝つことになっていた。」
「予定調和?」なんとなく意味がわかるような、わからないような。で、調べました。 *あたかも結果が先に存在して、それへ向けての原因が後から用意されたように思われる事とありました。
実は、わたしも、以前からクサヒガは野洲に相性が悪いようなイメージがあり、野洲はクサヒガには負けないと、根拠もなく思っていたんです。恐らく、野洲の選手たちも負けない自信があったのかもしれません。しかし、いきなりの失点と、クサヒガの気迫で、さざなみさまが言われるように、野洲の選手たちは焦るきもちが出てしまったのではと思います。
(つづく)
「横断幕のとおり」
さざなみさまの目の付けどころは、さすがです。
お互いのチームが自分たちの目指すサッカーを磨き、そして、この試合で、ぶつけ合った。
そのことを、さざなみさまから教えてもらえた事は、観戦出来なかったことは残念でしたが、大満足です。
昨日から、負けたことを引きずってましたが、吹っ切れました。
逆にスッキリとした平安な気持ちになれました。
インターハイで野洲が観れないのは、残念ですが、
『輝く俺たちの誇り〜野洲高 野洲高 Oh〜♪』ですよね。
コメレス遅れました。すいません。勝つために「確率」が高い闘い方と、観ていて「楽しい」と思えるサッカーはべつのような気がするんですよ。この日のクサヒガは勝つためにゲームプラン、技術、気迫、周辺の応援、全てが揃っていました。伝統の「堅守速攻」も「トーナメント」を勝ち上がるためには合理的(目的と手段がイッチする)な方法です。このスタイルをとる場合、最前線のFWの能力が決定的に重要になると思います。今年のクサヒガは上坂選手というタレントを擁することで「堅守速攻」スタイルが完成していると思われます。僕は「野洲スタイル」が好きだしスポーツには「強い」以外の要素があるとおもうのです。つまりは「カッコイイのか?」「楽しいのか?」という要素。
「勝つこと」と「楽しい、カッコイイ」はアンビバレントな部分があるように思えます。敢えてそれを行いながら「勝つための要素・確率」が揃っていたクサヒガを破り続けてきた野洲は素晴らしいのだと思います。リスキーな方法で勝ち続けて姿はまさに「セクシー」です。興行収入のないアマチュアスポーツで「カッコイイ」を追求しつづける野洲スタイルが僕は大好きです。こんなスタイルの高校サッカーのチームが地元にあるなんて奇跡だと思います。そして「誇り」です。野洲が全国制覇したときに、その興奮を端的に表した言葉をもう一回。
楽しいサッカーが全国を制したときに、それはニュースになった