よきに似よ あしきにになよ世の鍋の人の心は自在なりけり
を家訓とする戸田家がオーナーの企業
意味は、
良いことはまねて良いことを思え。
悪いことはまねずに悪いことは思うな。
世の中生きていく過程に、人の心というものは自分の思ったとおり 良くもなれば 悪くもなるから、良いことだけを考えて行け。
そうすれば 必ず良い方向へ行くものだ。
の意味らしい
1684年創業の老舗。
初代・戸田安右衛門は近江から出羽に降るときに、千手観音(現在は山形県有形文化財に指定)を背負ってきというエピソードを持つ。
なにげに近江商人に祖をもつ企業さん。
観音さまを背負ってやってきた、とうのは近江人、近江門徒らしくていい。
現在でも「始末第一」「質素倹約」という近江商人の理念を商いの基本としている。
山形には意外と近江にルーツももつ老舗が多い。
有名な地酒「出羽桜」の蔵元も近江商人を祖とするらしい。
山形のお漬物「おみづけ」は「近江漬け」のことだ。
人々が捨てていた青菜の派の部分や野菜の切れ端すら捨てず組み合わせて御菜の一品とした、近江商人の「始末第一」の凄みを感じさせるもの。
山形の人々は現在でも「おみづけ」を非常に愛している。
お金のことを「じぇに、じぇね」(ゼニが訛ったもの)、いくらのことを「なんぼ?」と聞くのは、近江商人はじめ上方の影響だと聞いたこともある。
戸田家・うろこやは内陸河川港のあった大石田で商売を拡大した。
二度の大火により打撃を受け、菓子の小売へ参入。
後に飲食店経営にも参加するなど、複合経営によるリスク分散により商いを継続してきた。
1970年代に一転して製菓業及び販売に経営資源を集中。
現在はベーカリーのお店を含めて5店舗を展開している。
山形の方に手土産にもっていく場合はこちらのお菓子がよろしいかと。
ずんだ大福は間違いのない一品。うまい!
重さもあるので丁度いい。