[都市の物語]大大阪 梅田の歩道橋の上にて考える
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早起きして梅田の街を撮影しました。
梅田の歩道橋の上からです。
やっぱりオオサカはビッグシティ。
歩道橋の上で、実感します。
梅田の歩道橋は、JR大阪駅と阪急梅田駅を連絡しています。
松下幸之助さんの寄付で作られたとのこと。松下の本拠地は京阪沿線の門真。
阪急でもJRでもいけません。まさに「寄付」です。
テレビに映る大阪は、いつもミナミです。低層の建物が延々と続くイメージ。
実際に大阪に来た人は、びっくりするといいます。
高層ビルや風格のある近代建築がいたるところにあるからです。
名古屋出身のある同僚も、
「大阪は名古屋よりやや大きい」
ぐらいのイメージだったらしいです。人口比で考えればそれも無理のないこと。
彼は名古屋の人間なので、
大阪ミナミ(戎橋近辺) VS 名古屋栄
のイメージで考えていたとのこと。
その同僚を、出張で上阪したときに、大阪を案内しました。コースは、
大阪ガーデンシティ→阪急梅田駅(3年前)1→阪急梅田駅(3年前)2→
梅田地下街→心斎橋大丸→心斎橋筋→松竹座→南海高島屋→新世界周辺
案内している途中で、
「なんで大阪(心斎橋筋は平日の夜なのにこんなに人が多いんだ」
「これ何(松竹座を見て)コレ何? 劇場なのっ。でらすごいな」
「いや~。名古屋はやっぱり”大いなる田舎”だわ。建物がしょぼいでいかんわ。人も少ないし。」
と感嘆していました。
やはり大阪は世界有数の大きな街です。
さまざまなアイディアや仕組みを発想し続ける街です。
日本の名だたる企業も大阪発祥が多いです。
「天気とアイディアは西からやってくる」とまで言われています。
東京のテレビに出てくる大阪は、唯一「東京ルールが通用しない街」として、ときに異国のような扱いをうけます。それを、視聴者はエンターティメント的に眺めています。事実を捻じ曲げたり、大げさなものもありますが、大阪は、日本全国の人に、いろんな期待を持たれているということの現われでもあります。日常の代表としての「東京」と非日常としての「大阪」というように。「大阪」ほどイメージが鮮烈な街は日本にはありません。
「大阪人」「関西人」といえばキャラクターが想像できますが、よその街(名古屋人、札幌人、福岡人)ではそれほど明確なキャラクターは想像できません。事実、漫画の世界で標準語以外の言葉を話すキャラクターはほとんどが「関西人」という設定になっています。
大阪がなければ、日本はずいぶんとツマラナイ国になると思います。
その大阪が、最近ちょっと元気をなくしています。
銀行・証券・商社の巨大企業の本社が東京へ流出してしまいました。
税金も入らなくなり、人材も東京へシフトしてしまったのです。
豊臣家が滅亡しても、「天下の台所」として力を増した大阪。
明治維新で大名貸が踏み倒されても、近江商人の力で盛り返した大阪。
人口・面積・産業・文化でも首都を凌駕し、「大大阪」と称賛された大阪。
焼け野原から復活して、万博で世界一の動員を記録した大阪。
何度も死にかけて、何度も蘇った大阪。
大阪は何度も危機を迎えましたけど、その度、見事に蘇っています。だから、おいらは、大阪がバブルや東京一極集中の痛手から、また蘇ってくると信じています。
東京は遠い都会だけど、東北の人間にとっては以外と身近。
全国紙をとれば新聞掲載広告には東京のマンションが載ってたりする。
野球はジャイアンツ。
就職も進学も、県内でなければ東京。
夏になれば従兄弟たちが東京からやってくる。
でも、13才のサザナミ少年は、ラジオを通じて大阪を知りました。
雑音交じりの大阪の電波を必死で聴取していました。
大阪のラジオを聴きながら毎日笑っていました。
東京以外にもこんなに面白い番組を作れるラジオ局があるのか。
驚きと感心です。
みんなが知らない大阪の放送を、毎日楽しみに聴いていました。
東北の寒村の中学生の6畳の部屋には、毎晩、「大阪」が溢れていました。
親も同級生もしらない「大阪」を楽しんでいました。
日本には東京以外にも大阪という大きな街があるんだ―
そのことを実感したとき、サザナミ少年の世界は広がりました。
暮れゆく夕日に染まる西の空を見て、
「あの空の下には大阪がある」
と想いを馳せました。
17才のサザナミ少年は、初めて大阪に来て、仰天しました。
「東京以外にも、こういった大きな街が日本にあったのか・・・・。」
山形市や仙台市とは比較にならないぐらいの大きな街。
実際に目にする大阪は予想以上に巨大でした。
少年はまさに実感したのです。
大大阪―。 と
18才のサザナミ少年は京都の大学進学で憧れの関西へ行くことになりました。
東京の大学を2つ落ちて、2つ合格したけど、京都の大学へいくことにしました。
京都からJRで540円。阪急で390円。私鉄のほうが安い。田舎では考えれません。
大阪駅周辺でもなぜか、「梅田」と私鉄の駅名で呼ばれています。
JR大阪駅は古びて灰色のイメージ。阪急梅田駅はで豪華で瀟洒です。
一度行ってわかりました。
梅田の主人は阪急電鉄だー と。
25才のサザナミ青年は大阪のラジオに慰められました。
職もお金もなく失意のどん底で、関西から実家のある山形に帰ってきました。
夜になると、いつも部屋に流れていたのは、やはり大阪のラジオ放送でした。
13才の自分を思い出し「いつか関西に帰ってやる」と思っていました。
13才のサザナミ少年を楽しませたように、いつまでも「面白い大阪」であってほしい。
17才のサザナミ少年を感動させたように、いつまでも仰天させる大大阪であってほしい。
25才のサザナミ青年を元気付けたように、いつまでも人を元気にする大阪であってほしい。
大阪に来ると、なぜかリラックスします。
大阪的なものは、おいらの体の何分の一かを占めています。
野暮ったい表現ですが「心の故郷」の一つです。
大阪は大好きな街です。
一番好きな街です。
いつも行くとワクワクです。
大阪サイコー。アイラブユーっ! オーサカ。

歩道橋のをゆくリーマンたち。おつかれさまです。

歩道橋から西梅田方面

最近できた高層ビル2棟です。真ん中は昔からある朝日放送のタワー。

梅田の風景。
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