望雁@高島市マキノ町中庄
|
◆望雁(モーガン)◆
◇カレー、コーヒー
◇高島市マキノ町中庄28−22
◇0740−27−1569
◇0900−1800
◇火定休
◇カレーセット1000円
カレーとコーヒーのお店です。
バイクのツーリングで立ち寄る方が多いそうです。
近くに飲食店が少ないからだろうか?
名前も不思議。「雁を望む」とかいて「もうがん」と詠みます。
びわ湖の上を雁が翔ぶ姿をみて思いついたのだろうか?
そんな疑問と関心をもちつつ外観の迫力に気圧され素通りを繰り返していましたよ。
個人的には「パラダイス」的なお店に入ってネタにするものいいですけど、うちのワイフがなんて言うからしら、、。
棄却じゃなくて却下されそうや。
ちょっとビビりつつワイフを誘ってみる。
意外にも
「ええよ。いきまっさ」
の答え。
で行ってみた。
やはり目の前にくると迫力あるなぁ。。。
なんか太い筆で書きなぐった絵をみるような迫力。
ここのウリはカレーと珈琲。
じっくり味わっていただくためか店内は禁煙。
スパイスが適度に効いているが全体的甘い。
おそらく野菜を煮込んだ甘さだろう。
おいしいな。
カレーセットにすると
食後に珈琲を出してもらえる。
僕は単品でカレーをオーダーした。
長居がしたくなり珈琲を追加でオーダー。
この珈琲もうまい。
すっきりしている。
カレーの後によくあう。
迫力ある外観の喫茶店の店内は
70年代の「純喫茶」という雰囲気。
店の角のソファに松田勇作が座っていそうな。
ティアドロップのサングラス的な。
ちょいカーリーヘアー気味的な。
セクシャル・バイオレント・ナンバーワン的な(アレ?)
開店してから30年以上は経っている雰囲気。
壁には店主さんがお店を始めたときの感動を
詠った短歌が貼ってあった。
「あぁ、いい歌だな」
と思ったことは覚えているが
困ったことに内容は失念してしまった。
店内の壁には至るところに
車やバイクの写真。
特に目立つのは
クラッシックカーの写真。
そうか!
少量生産スポーツカーメーカーの
「モーガン」社か!
それをもじって「望雁」!
納得。
ご主人は車が好きなのね。
びわ湖のほとりに佇む喫茶店の中と周辺はゆっくりとした雰囲気だ。
蒼天と碧水の青に包まれていて心地よい。
店の窓からポプラの木が
ゆれているのがみえる。
店内では薪ストーブ。
冬場にはゆらゆらと炎がもえて
マキの燃える香と相まって
いい雰囲気になるのだろうな。。
僕が10才になるぐらいまで
僕の生家ではマキでお風呂を焚いていた。
だからマキが燃える匂いは
僕にとって懐かしくイゴコチのよいものだ。
落葉樹の森の中にいるような
心地よい雰囲気。
足下には「幸せな時間」という
落ち葉が堆積している。
たくさんのお客さんからの
手紙や葉書が飾ってある。
バイクのツーリング客が
よく立ち寄る理由がうなずけた。
彼らは基本的に
「放浪・漂泊」志向の人達が多い。
単に異同のためと割り切れば
バイクは不快な乗り物だ。
夏は暑いし、冬は寒い。
日差しや雨にも抗する術もない。
おまけに危険ときている。
それでも多くの人達が
気軽に日常を抜け出すために
バイクに乗る。
歩くよりも速く遠くまでいける。
いわば自分の生活の場
から離れることができる。
そして車よりもその土地土地の
風、匂い、太陽、人々の生活を感じることができる。
西行法師や芭蕉になれるわけもなく、
土日に「さすらう」ことが
彼らに許されたささやかな
「日帰りの放浪・漂泊」
のかたちー。
そんな彼らにとって
好きな車の名前を冠したお店を湖のほとり営み
湖西のなんともいえない自然を感じつつ
人々との出会いを楽しみまくっている
店主さんの生き方は憧れだ。
僕だって憧れる。
しかしそこまで思い切ることはできない。
浮き世のシガラミにしっかり絡め取られている。
そこに留まる程度の勇気はあるが
跳躍するほどの勇気はない。
だから、せめて、
時速60キロの鉄の羽馬にのって
週末だけ日常から「跳躍」する。
あるいは「逃走」するのだ。
オジさんライダーが多いのは
何もバイクという実利性の薄い乗り物を維持する
経済的な理由だけではないようだ。
湖西は
キャンプ場、ホテル、保養所、別荘が多く
リゾート感がある。
あの別荘でいくらぐらい
するのかなぁ。。。
頼りない算盤を
頭の中で弾いてみようとする。
今は止めておこう。。。
湖西では
浮き世を忘れることができる。
せめて土日だけでも
浮き世のしがらみを忘れたい。
そんな想いが
僕をして、湖西に走らせる。
最後に奥さんが話かけてくれた。
何処からきたのですか、と。
多分、僕の車が県外ナンバーなのを
知っていたのだろう。
それでも
「~~から来たのですか?」
などとは聞かない人柄が
心地のよい、このお店の雰囲気を
造りだしているのだろう。
あぁ、
なんともイゴコチのよい場所を
また見つけたものだ。
今度いったら
あの短歌をしっかり覚えるようにしようかな。
リンク:★たつやの感性見聞録★
☆僕がお会いすることができなかった望雁のオーナーさんのお言葉が載っています。渋いっす。
[追記]
(原付きしか乗ってませんが 笑)
これから春に向かってまたいい季節になりますね( ´ー`)
しがらみに絡め取られるのもまた人生のあり方なんやろうなと思いますよ
ちょっと前に売っちゃいました
田舎帰ってさっき京都に戻ってきましたけど、今日はどこもいい天気ですね。
季節の変わり目に特に感じるのですけど、湖北はそれ以南の地域と
違って、やはり独特の雰囲気がするのですよ。
今日みたいな晴れの日でも、草津京都みたく強烈な日差しがない。
穏やかな春の訪れって感じ(紫外線は強いですが)
ちょっと信州ぽいかも。
いい感じですよーヽ( ´ー`)ノ
よかったらドライブどうぞ 笑